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TEXTILE MUSEUM vol.7

2022年03月30日

TEXTILE MUSEUM vol.7

TEXTILE NAME#7 Swatow

 

FEATURE COLLECTIOIN

2003 SS COLLECTIOIN

―SWEET SWEET SWEET―

 

 

IMAGE WORDS OF COLLECTON




THE STORY OF TEXTILE

 

パリで発表したこのコレクションは、全体的にオリエンタルな雰囲気……日本のような、アジアのどこかの国のような、無国籍なニュアンスの中で、少女性の中にある甘い毒のようなものをイメージしました。

外側は透明感があったり、清楚だったり、甘やかなんだけど、内側にはいやらしい妄想やドロドロしたものがひしめいている。そんな文学的な表現をしたかったんですね。

 

このコレクションではいろいろつくっていて、陶器柄や桃プリント、和菓子柄のゴブラン織りなど、かわいいものがたくさん。今回ピックアップした、オリジナルのスワトウもそのひとつです。

オリジナルデザインのスワトウ刺繍をあしらったシルクの生地を、ロングのチャイナワンピースやキャミソールドレス、ノースリーブブラウスに仕立てて、日傘もつくりました。
色は白と淡いピンクと淡いヨモギ色で、菱餅みたいなかわいい色展開でした。


和菓子って、美しくかわいいけれど、実際食べてみると、日本人は慣れているけど、海外の人からすると、べたべたした感触やこってり砂糖の入った味なんかは、驚くほど気持ち悪さを感じたりするはず。豆を甘く煮た餡なんかも。そんな、見た目は繊細で儚くて、食べるとちょっと…という感じを表現したのが、このコレクションなんですよね。

スワトウももう1種類つくったり、刺繍やプリントもつくったり、カタログもエレン・フォン・アンワースが撮っていたりと、贅沢なものづくりをしていた時代でした。